IP版権素材取扱いガイドライン

対象: 弊社スタッフおよび弊社が制作を委託する外部クリエイター 制定: 2026年5月14日 改訂: 2026年8月7日(第2版)

表示 意味
[全員] 弊社スタッフ・外部クリエイターの双方が守る事項
[クリエイター] 制作を委託された外部クリエイターが守る事項
[KAGIROI] 弊社(主にディレクター)が行う事項。クリエイターの皆様は「弊社がここまでやる」という確認としてお読みください

外部クリエイターの皆様へ

お忙しい中、全文をお読みいただく前提には立ちません。以下の7つを守っていただければ、実務上の問題はほぼ起きません。

  1. 素材は弊社が用意した案件フォルダとご自身の作業環境の中で扱う — 制作のためのダウンロードは問題ありません。私用のクラウド・持ち歩き用USB・DMには移さないでください(設定資料は画面上での参照をお願いしています)(→ 第6章)
  2. もらった素材は、その案件のためだけに使う — (→ 第7章・第12章)
  3. 他の人に素材を渡さない — 手伝ってもらう方がいる場合は、渡す前に弊社へご相談ください(→ 第5章)
  4. 版権素材を生成AIに入力しない — 参考画像として読み込ませることも含みます(→ 第9章)
  5. 色・比率・ロゴ・キャラクターの性格は、レギュレーションの範囲を超えて変えない — 迷ったら弊社に聞いてください。聞かれて困ることは一切ありません(→ 第7章・第8章)
  6. 公開・SNS投稿・実績掲載は、必ず事前に弊社へ確認する(→ 第10章)
  7. 案件が終わったら、手元の素材を消す。または、第三者の手に渡らない形で保管する — 弊社がお願いしているのは「素材が外に流れないこと」であって、消えていること自体ではありません(→ 第12章)

そして、最も大切なことをもう1つ。何かやってしまったかもしれない、と思ったらすぐ弊社に連絡してください(→ 第11章)。弊社が最も困るのは事故そのものではなく、報告が遅れることです。連絡が早ければ、ほぼ全ての事故は収束できます。

用語について: 「レギュレーション(レギュ)」は版権元が定めるキャラクターの使い方のルールブック、「監修」は版権元による表現チェックのことです。その他の用語は第3章にまとめています。


1. 本書の目的・対象読者・適用

本書は、版権元からお預かりするIP素材(以下「版権素材」)の取扱いに関する運用基準を定めるものです。

版権素材は、版権元が長い時間をかけて育ててこられた知的財産そのものであり、扱いを誤ればIPの世界観や信頼を損なうおそれがあります。弊社はこのリスクを正面から受け止め、案件単位の場当たり対応ではなく、再現可能な運用としてまとめました。

一次読者は弊社スタッフおよび外部クリエイターです。二次読者として版権元の皆様にもそのままお読みいただける内容を意識しています。

[全員]本書が適用されるタイミング

本書は、発注書または依頼メールに「本ガイドラインを遵守する」旨の一文を含め、クリエイターがこれに承諾(メール返信等の記録が残る形で可)した時点で適用されます。別途の同意書へのご署名はお願いしていません。

[全員]他の文書との優先関係

版権元との個別契約 > 版権元のレギュレーション > 本書、の順で優先します。個別案件で本書と異なる条件が示された場合は、その案件の条件が優先します。

[KAGIROI]改定

本書はクリエイティブディレクターが改定し、改定時は現在進行中の案件のクリエイターへ最新版を送付します。案件開始時には常に最新版をお渡しします。


2. 基本理念

弊社はポップカルチャー×DJクラブカルチャーの領域でIPコラボイベントを企画・運営しており、IP素材は弊社事業の生命線です。同時にそれは版権元の皆様からお預かりした「他者の資産」であり、弊社の所有物ではありません。

KAGIROIの誓い

  1. 預かり物としての敬意: 版権素材は弊社の制作物ではなく、版権元からの預かり物として常に取扱います。
  2. 必要最小限の原則: 業務遂行に必要な範囲・人数・期間に限り素材を共有し、それ以外の用途には一切流用しません。
  3. 残さない取り決め: 案件終了後に素材を残さないことを、弊社スタッフ・クリエイター双方の取り決めとして明示し、確認します(第12章)。
  4. 疑わしきは確認: 判断に迷う改変や利用は、自己判断せず版権元に確認します。
  5. 誠実な開示: インシデントが発生した場合、隠蔽せず迅速に版権元へ報告します。

この5つの誓いは、本書の全章に通底する判断基準です。


3. 用語定義

用語 定義
版権素材 版権元から提供されるキャラクター画像、設定資料、音源、ロゴ、フォント、3Dモデル、未公開情報等の総称
版権元 当該IPの権利を保有するIPホルダー。アニメ製作委員会、ゲームパブリッシャー、レコード会社、事務所等を含む
レギュレーション(以下「レギュ」) 版権元が定める表現基準・使用条件をまとめた文書。キャラクターの使い方のルールブック
監修 版権元による表現チェック工程
案件フォルダ 弊社が案件ごとに用意する共有クラウドフォルダ。受領した版権素材はここに集約され、このフォルダの中身と共有相手一覧が、そのまま素材の記録を兼ねます(別途の管理台帳は作りません)
案件チーム 当該案件に関与する弊社スタッフおよび外部クリエイターの総体
ディレクター 当該案件で弊社の窓口を務める担当者。素材の受領・共有・判断の起点
生成AI テキスト・画像・音声等を生成する機械学習モデルおよびそれを利用するサービス

4. 素材の分類とリスクレベル

版権素材は一律ではなく、機微度に応じて取扱いを段階化します。受領時に弊社ディレクターが分類を判定し、案件フォルダの構成に反映します。

レベル 分類 該当例 取扱い原則
L1 公開済み素材 公式サイト・公式SNSで既に公開済みのキービジュアル、ロゴ 案件チーム内で通常利用可。ただし改変は第7章に従う
L2 限定提供素材 版権元から案件用にお渡しいただいた解像度違い・派生版データ 案件チームに限定共有。外部持出禁止
L3 未公開素材 公開予定の新キャラ画像、未発表の楽曲、PV用ティザー画像 案件チームの中でも必要な担当者のみ。共有相手が案件フォルダの共有設定で確認できる状態を保つ
L4 設定資料 設定画集、キャラクター設定書、世界観資料、声優収録データ 印刷・ダウンロードは行わず、画面上で参照する。必要な場合は事前にディレクターへ相談
L5 最重要機密 未発表IPの企画情報、未収録キャラのスペック、シナリオ原稿 版権元と個別のNDAを別途締結。本書の標準ルールに加えて個別ルールを設定

レベルは案件中に上がる(より厳格になる)ことはあっても下がることは原則ありません。版権元から「公開してよい」旨の明確な許諾を文書で受領した場合に限り、ディレクターがレベル変更の手続きを取ります。

[クリエイター]レベルの見分け方: レベルはフォルダ名等では開示せず、社内で管理しています。気になる素材があれば、ディレクターに確認してください。


5. 素材の受領と共有

5-1. 素材の流れ(窓口を1本に絞る)

素材の受領と共有の流れ
素材の受領と共有の流れ
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flowchart LR
    IP[版権元] -->|公式チャネルで送付| K1[弊社ディレクター<br/>受領窓口]
    K1 -->|受領確認の返信| IP
    K1 -->|レベル判定<br/>案件フォルダへ集約| K2[案件フォルダ]
    K2 -->|担当範囲に必要な分だけ共有| C1[クリエイター A]
    K2 -->|担当範囲に必要な分だけ共有| C2[クリエイター B]
    K1 -.->|追加素材・レベル変更の相談| IP

[KAGIROI]受領時にやること(3つだけ)

素材リスト(管理台帳)は作成しません。案件フォルダの中身がそのまま素材の一覧であり、Google Driveの共有設定がそのまま「誰に渡したか」の記録になるためです。台帳を別に作れば必ず実態とずれ、ずれた台帳は無いより危険です。

[KAGIROI]使用範囲の確認

素材の使用範囲・使用期間(どの媒体で・いつまで使ってよいか)が版権元から示されているかを、受領時に確認します。示されていない場合は、この段階で質問します。後から聞くより、受領時に聞くほうが版権元の負担も小さくなります。

5-2. クリエイターへの共有

[KAGIROI] 共有するのは、そのクリエイターの担当範囲に必要な素材のみです。「念のため全部送る」ことはしません。素材が増えるほど事故の面積が広がるためです。

[全員]他の人に素材を渡さない(再委託の扱い)

受け取った素材を、弊社の事前承諾なく第三者へ渡すことはできません。作業の一部を別の方に手伝ってもらう場合も同様です。これは能力を疑っているのではなく、版権元との契約で「誰が素材に触れているか」を弊社が把握している必要があるためです。手伝っていただく方がいる場合は、着手前に一言ご相談ください。承諾する場合は、その方にも本書をお渡しします。

[KAGIROI]印刷会社・工場・会場等への入稿

グッズ製造、印刷入稿、会場LEDへの素材支給など、制作物として素材を含むデータを事業者へ渡す工程は必ず発生します。これは禁止される「二次配布」ではなく、納品・入稿を目的とした必要な提供として扱います。ただし、渡すのは入稿に必要なデータに限り、素材データそのものを丸ごと渡すことはしません。


6. 保管・取扱いの基本ルール

版権素材は、業務遂行に必要な期間・場所においてのみ保管します。保管は「使うときに取り出せる」ことよりも「使わないときに守られている」ことを優先します。

6-1. [全員]保管の基本

6-2. [全員]やってはいけないこと

やらないこと 理由
私用のクラウドアカウント(共有リンクが生成される場所)や、他の方と共用するストレージへのコピー 意図しない共有が起きやすく、弊社も版権元も所在を追えなくなるため
素材を入れた私物USB・持ち歩き用ドライブでの持ち出し 紛失・置き忘れが漏洩原因として最も多いため(ご自身の作業環境に据え置く外部ストレージは対象外です)
LINE・DM等の私用メッセージアプリでの素材のやり取り 転送が1タップででき、削除しても相手の端末に残るため
公衆Wi-Fi経由での素材のダウンロード・閲覧 通信の安全性を確認する手段がないため。出先ではスマートフォンのテザリング等、ご自身が管理する回線をお使いください
家族・友人・他社スタッフへの画面共有や口頭での内容共有 未公開情報は「見た」時点で漏洩が成立するため
L3以上の素材のスクリーンショット・画面の写真撮影 案件フォルダの外に、誰も所在を追えないコピーが生まれてしまうため(撮影された画像は削除依頼の対象からも漏れます)

印刷: 原則行いません(校正・色確認など制作上必要な場面があるため、必要な場合はレベルを問わず事前にディレクターへご相談ください。ディレクターが可否を判断します)。ただし、版権元のレギュレーションで印刷が禁止されている場合は不可です。印刷したものは、案件終了後に裁断等で処分してください。


7. 取扱いの基本原則(業界標準)

版権素材は、版権元から事前にレギュレーションで指定された範囲を超えて改変・利用してはなりません。本章は業界全体で標準的に求められる遵守事項を整理したものです。

色味・配色

アスペクト比・トリミング

ロゴ・タイトルロゴ

キャラクター性格・世界観・口調

ロゴ・キャラ画像の他媒体使用

二次配布

判断に迷う場合は、第8章のグレーゾーン対応に従って弊社内で協議し、必要に応じて版権元へ確認します。


8. 改変判断のグレーゾーン対応

レギュレーションが全てのケースを網羅しているとは限りません。明示されていない改変や利用が必要になったときの判断手順を以下に定めます。

[クリエイター]結論から言うと、迷ったらディレクターに聞いてください。 判断はディレクターが引き取ります。以下は、その判断がどう行われるかを共有するためのものです。聞いていただくこと自体に、コストもマイナス評価も一切ありません。

改変判断のグレーゾーン対応フロー
改変判断のグレーゾーン対応フロー
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flowchart TD
    Q[改変・利用の必要発生] --> A{レギュに<br/>明記あり?}
    A -->|許可されている| OK1[実施可]
    A -->|禁止されている| NG1[実施せず<br/>別案検討]
    A -->|明記なし| B{過去同IP案件の<br/>前例あり?}
    B -->|前例あり<br/>同条件| OK2[前例に従い実施]
    B -->|前例なし<br/>または条件異なる| C{弊社内で<br/>判断可能?}
    C -->|軽微・低リスク| D[ディレクター判断]
    C -->|表現の根幹に関わる| E[版権元へ<br/>確認必須]
    D --> F{判断つく?}
    F -->|Yes| OK3[実施]
    F -->|No| E
    E --> G{版権元回答}
    G -->|許可| OK4[実施]
    G -->|不許可| NG2[実施せず<br/>別案検討]
    G -->|条件付き許可| OK5[条件を遵守して実施]

そのまま進めてよい目安

弊社内で判断する目安

版権元への確認が必須の目安

ケーススタディ


9. AI生成物ポリシー

弊社は生成AIを業務支援ツールとして活用しますが、版権素材を直接扱う場面では極めて慎重に運用します。本章は、版権元の信頼を裏切らないための具体ルールです。

禁止事項(原則禁止)

条件付きOK(参考閲覧的なAI利用)

版権素材を直接渡さない用途であれば、業務効率化のためのAI利用は許容します。

事前申告と弊社承認が必要なケース

納品物に生成AI由来の要素を含める可能性がある場合、必ず弊社へ事前申告し承認を得てください。

承認手続きでは以下を確認します。

スタイル模倣・類似画像生成の取扱基準

生成AIで作成した画像が版権素材または既存キャラと類似性を持つ場合、原則として案件内では使用しません。判断が難しい場合はクリエイティブディレクターへエスカレーションし、必要に応じて版権元確認を行います。「AIが偶然似た画像を出した」という説明は通用しないという前提で運用してください。

禁止違反の扱い

本章の禁止事項に違反した場合、第11章のインシデント対応フローに準拠します。違反は、弊社と版権元の信頼関係を損なう重大事項として扱います。

[補足]制作ソフトに内蔵されたAI機能について

Photoshopの生成塗りつぶし、動画編集ソフトの自動文字起こし等、制作ソフトに標準搭載されたAI機能は、上記「事前申告と弊社承認が必要なケース」に準じて扱います。版権素材が写り込む領域に対して使う場合は事前にご相談ください。 版権素材と無関係な部分(自社作成の背景素材の整音・ノイズ除去等)への使用は差し支えありません。申告は、ディレクターへのメール・チャット1通で構いません(所定の様式はありません)。


10. 公開前後の対応

10-1. [KAGIROI]公開前の確認

10-2. [KAGIROI]公開後

10-3. [クリエイター]実績公開・SNS投稿について

実績公開はクリエイターにとって大切なものであり、弊社は原則として前向きに調整します。ただし、必ず公開前に弊社へご相談ください。

申請は、ディレクターへ「どの媒体に・どの範囲を・いつ載せたいか」をメールかチャットで送るだけで構いません。所定の様式はありません。詳細は『動画制作業務委託ガイドライン』6章もご参照ください。


11. インシデント対応

この章は、平常時は何もしなくて構いません。 事故が起きたとき、あるいは起きたかもしれないときにだけ開いてください。日常的な記録や報告を求めるものではありません。

11-1. [全員]まず、すぐ連絡してください

素材の誤送信・誤公開・紛失・無断使用・AI禁止事項への抵触などが発生した、または発生したかもしれないと思ったら、確証が取れていなくても、その時点で弊社へ連絡してください。

報告が遅れることが最大のリスクです。 誤って報告した場合の不利益は一切ありません。

11-2. 対応の流れ

インシデント対応フロー
インシデント対応フロー
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flowchart TD
    D[発覚・疑いの発生] --> A[[全員]ディレクターまたは代表へ即時連絡]
    A --> B[[KAGIROI]止血: 当該素材の利用停止・共有停止・投稿削除]
    B --> C[[KAGIROI]事実確認: 何が・いつ・誰が・どこまで<br/>分かる範囲で当日中]
    C --> E{影響の範囲}
    E -->|社内で完結| F1[[KAGIROI]原因と再発防止を確認し収束]
    E -->|外部に影響あり| F2[[KAGIROI]代表へ即エスカレーション]
    F2 --> G[[KAGIROI]版権元へ一次報告<br/>発覚から24時間以内]
    G --> H[[KAGIROI]調査・影響範囲の確定]
    H --> I[[KAGIROI]正式報告と再発防止策の提示]

[KAGIROI]初動の原則

11-3. [KAGIROI]版権元への一次報告テンプレ

件名: 【お詫びと一次報告】{案件名} 素材取扱いに関するご報告

{版権元担当者名} 様

平素より大変お世話になっております。
KAGIROI株式会社の{担当者名}です。

{案件名}におきまして、版権素材の取扱いに関し以下の事象が発生したため、
取り急ぎ一次報告をさせていただきます。

【事象概要】
- 発生日時 / 確認日時:
- 事象内容:
- 現時点で把握している影響範囲:

【現時点で取った対応】
1.
2.

【今後の対応】
- 詳細調査完了予定: {YYYY/MM/DD HH:MM}
- 正式報告予定: 詳細調査完了後速やかに

ご心配・ご迷惑をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます。
追加で必要となる情報がございましたら、何なりとお申し付けください。

KAGIROI株式会社
{担当者名}
連絡先: {電話 / メール}

11-4. [KAGIROI]事後

正式報告後、版権元から指示された再発防止策を実行し、実行結果を報告します。同種の事故を防ぐために本書の改定が必要と判断した場合は、クリエイティブディレクターが改定します。


12. 案件終了時の取り決め

12-1. 弊社の考え方(先にお伝えします)

弊社は、素材の廃棄証明書を発行しません。また、素材の所在を全数管理する台帳も持ちません。

理由は明確です。弊社は各クリエイターの作業環境を実機で確認する手段を持たず、確認していないことを代表印付きで「証明」することは、事実に基づかない証明になってしまいます。証明書という形式だけを整えることは、かえって版権元の皆様を欺くことになりかねません。

その代わりに弊社が行うのは、取り決めを明示し、双方が実行し、実行したことを一言で確認し合うことです。派手ではありませんが、これは弊社の規模で確実に運用できます。運用できるルールだけが、実際に素材を守ります。

12-2. [全員]案件終了後の遵守事項(4つ)

1. 手元の素材を、削除するか、第三者の手に渡らない形で保管する

案件終了後、お手元の版権素材について、次のどちらかの対応をお願いします。どちらを選んでいただいても構いません。

なぜ選択制なのか: 後日の修正依頼やデータ差し替えのとき、制作データが手元にあれば数時間で済む対応が、消していると一から作り直しになります。弊社がお願いしているのは「素材が外に流れないこと」であって、消えていること自体ではありません。ご自身の制作環境の実情に合う方をお選びください。

保管を選ぶ場合も、禁止されることは変わりません。禁止は「案件外での使用」(下記2)と「第三者への提供」(下記3)であり、保管そのものではありません。 手元に残っていること自体が問題になることはありません。

なお、版権元から明示的に削除を求められた場合は、その指示に従っていただきます(第1章の優先関係のとおり、版権元の指示が本書に優先します)。その際は弊社からご連絡します。

追わなくてよいもの: 自動バックアップの奥深く、クラウドのゴミ箱の履歴等、通常の操作で到達できない領域。完全消去を約束することは誰にもできないためです。できないことを約束しない代わりに、できる範囲は確実に実行するという考え方です。

2. 案件外では一切使用しない

その案件のために許諾された素材は、その案件のためだけに使えます。以下はすべて「別の用途」です。

3. 二次利用・二次配布をしない

素材データそのものを他者に渡さない、他のストレージにアップロードしない、加工して別の成果物に転用しない。これは案件終了後も継続します。

4. 秘密保持は案件終了後も続く

案件を通じて知り得た未発表情報・企画内容・クライアント情報の秘密保持義務は、案件が終わっても消えません。

12-3. どうやって確認するか(追加の事務作業はありません)

タイミング 誰が やること
発注時 [KAGIROI] 発注書・依頼メールに遵守事項の一文を入れる。クリエイターの承諾返信をもって成立
案件終了時 [KAGIROI] 関係者へ「案件終了と素材のお取扱いのお願い」を1通送る
案件終了時 [クリエイター] 素材を削除、または第三者に渡らない形で保管し、「対応しました」の一言を返信する
案件終了時 [KAGIROI] 案件フォルダの共有を解除し、フォルダを削除またはアーカイブする

これで完了です。台帳への記入も、証明書の発行も、承認印もありません。やり取りのメールとフォルダの共有履歴が、そのまま実行の記録になります。

12-4. [KAGIROI]途中で離脱する方が出た場合

案件の途中でクリエイターが離脱する場合も、上記と同じ扱いをします。離脱が決まった日のうちに案件フォルダの共有を解除し、素材のお取扱いのお願いを送ります。

12-5. [KAGIROI]素材を持ち続ける場合

実績公開用など、案件終了後も素材を保持する必要がある場合は、版権元から書面(メール可)で許諾を得た範囲・期間に限り保持します。許諾のメールは案件フォルダに残し、期限が来たら削除します。

12-6. [KAGIROI]版権元から素材の取扱状況の確認を求められた場合

以下をそのままお示しします。

証明書は発行していないこと、実機確認を行っていないこと、および12-2のとおり関係者には「削除」または「第三者に渡らない形での保管」のいずれかを求めていることは、隠さずお伝えします。

版権元が全件の削除を求められた場合は、その時点で改めて全関係者へ削除依頼を送付し、返信をもってご報告します。版権元が別途の書面を必要とされる場合は、弊社が実際に行った範囲に限定した内容で個別に対応します。


2026年8月7日 第2版 KAGIROI株式会社